出会う
さまざまアロマテラピーの原料となるハーブの事を調べて行くうちに
やっと私達は、同じ問題意識をお持ちの専門家の方と
お会いすることができました。
先生の自宅を訪ねると、1000坪もあるハーブ農園の
なかに、暖炉のある木造のすてきなお住まいにすんでおられました。
ちょうどローマンカモミール、ジャーマンカモミールが満開で
お家のなかにも、たくさんのカモミールが天日干しされていました。
お会いするなり「香りを嗅いでみてください」と容器に入った透明の液体を
渡され香りを嗅いでみると、カモミールのとてもまろやかな香りのする
ハーブウォーターそのものでした。
「これぐらいは、自家製のカモミールからも、蒸留して採れるんですよ」
といわれ一般に売られている商品とはまた違った香りと感動がありました。
「でも、精油はうっすらと浮かぶか、浮かばないかぐらいなんですよ、
それぐらい精油というものが採れないし、貴重なものですよ」と言われました。
そして先生と一緒にハーブ農園を一周しながら、ローズマリーやラベンダー
ラムズイヤー、カモミール、レモングラスなどを、ハーブティー用に摘み取りながら
たくさんのハーブを目の前にてお話を聞いてみると、やはり精油の貴重さ
というものがあらためて実感することができましたし、「瓶に入っている精油」の
まさに原点をみることができました。
「ハーブ 植物はファッションじゃないでしょ」と言われました。
精油になってしまうと、同じ瓶になってしまい、香り以外でキャラクター性を感じ
ないですが、フレッシュハーブを目の前にすると、一つ一つのハーブの個体の
違いがはっきりと、差別化できるのと、
フレッシュハーブと、精油ではまったく「香り」が違うことも
私にとっては新しい発見でした。
※フレッシュ、ドライ、精油すべて成分が異なってきます。
レモンバームとイングリッシュブラックペパーミントをブレンドした
ハーブティーを飲みながら、先生のお話をお伺いすることができました。
先生がまだ若いころ日本にまだハーブが紹介されていない時代から、
海外の文献からハーブに興味をもたれ、ハーブの本を独学で翻訳して実践し、
そしてイギリスに留学しイギリスの造園家からたくさんの植物学を学び、
現在は大学での講師活動やたくさんのハーブ農園の設計や指導をしているとのことでした。
先生のエピソードとして若い頃から親好のあった、元イギリスのセラピスト協会の会長さんに
「セラピストを目指して、イギリスに留学される日本の女性の方々はとても
良く精油のことを理解されているけど、植物の事がわかっていないのが残念ね」と
言われた事を思い起こし、たいへん悔しい思いをされたと聞きました。
私達が持っている問題意識もまさにそのことと同様でした。
優れた本格的なトリートメント技法とともに
机上で精油の成分や、香りを教えることはとても大切だと思うのですが
アロマテラピーの歴史を素直に振り返ってみると、
「土をつくりハーブを育む」ところから
自然の環境の中で実践し体感し学んでいくところから、
自然療法であるアロマセラピーの本質の大切さを伝えていかなければという思いに
たいへんに共感をしていただくことができました。
そしてセラピーサロンにとっても、スクールにとっても一番大切な
「セラピストためのハーブ農園づくり」を行うことは、
これからのアロマセラピーの本質を追究する新しいセラピストのためにも
とても意義のあることだと深く共感いただくことができました。