caon ハーブ農園 「ハーバル・ライフレシピ」
今月のcaon おすすめハーブ
ゼラニウム(ローズ)
朝夕には、涼しい風が心地よい季節を迎え、caon 筑波農園のハーブも一息つき、刈り取った後の多年草のハーブは、新芽を芽吹かせています。
無農薬で育てた、バラのような香りのローズゼラニウム。レモンの香りが鮮やかなマーブルグレイゼラニウムなど、センテッドゼラニウム類も気持ちよく繁っています。
caonのサロンでも、センテッドゼラニウムを使ったトリートメントを始めました。グリーンとフローラルのブレンドされた華やかな香りを、どうぞお試し下さい。
《センテッドゼラニウム》
Scented geranium
学名:Pelargonium spp.
分類:フウロソウ科・テンジクアオイ属
高さ:60cm〜100cm/多年草
開花期:主に3月〜7月(不定期)/性質:非耐寒性
● センテッドゼラニウムはこんなハーブ
センテッドとは、「香りの付いた」という意味。枝葉に芳香または個性的な香りがあるため、ニオイゼラニウムとも呼ばれますが、ペラルゴニウムの仲間です。葉の形や色合いはさまざま。花はあまり大きくないものの、白からピンク、濃いピンク、赤などがあり、とても愛らしく魅力的。
原産地は南アフリカで、17世紀中頃に英国にもたらされ、ビクトリア朝時代、部屋を香らせるために人気が高まりました。また19世紀のはじめに、フランスの香料業界が、センテッドゼラニウムの香料としての価値を見いだしました。中でも代表種のローズゼラニウムは、バラと同じ香気成分のゲラニオールを多く含み、高価なローズオイルの代用として、現在でも香水などに広く利用されています。
商業的に栽培されている主な産地は、フランスのレユニオン島。
香りを楽しむだけでなく、料理の香り付けやバスハーブにも使え、育てやすく便利なハーブ。
センテッドゼラニウムの育て方
◎種まき・苗の植え付け
○種まき
種子の入手は困難。種類と栽培条件私大で、自家採種はできる。
○ 苗の植え付け
寒さに弱いので、苗の植え付けは、遅霜の心配がなくなってから。4月下旬以降が安心。
赤玉土を中心に腐葉土、バーミキュライトなどを混合し、水はけの良い土作りを。
日当たりのいい場所に植え付ける。
ただし関東より寒い場所では、寒くなる前に鉢上げして、冬越しを室内か温室でする必要があるので、初めから鉢植えにしておくと便利。
◎ 上手な育て方
○日当たりと風通しの良いところで育てる。過湿にすると病気にかかりやすくなるので、水はけの良い土に植え、水を与えすぎないように。生長期には肥料も適宜与えましょう。
* 鉢植え
腐葉土、赤玉土、堆肥を混ぜ込んだ、肥えた水はけのいい土を入れた素焼き鉢に植えて、日当たりの良い場所に置き、通気性を良くすると健康的に育ちます。花や野菜の土に赤玉土をミックスするだけでもOK!
冬季に室内に取り込んだりすることを考えると、鉢植えが便利です。
* 庭植
庭土に、腐葉土、堆肥をすき込み、耕したところに植え付けます。日当たり、風通しは必要条件です。
《夏越し》
梅雨の雨で過湿になり、またその後の夏の暑さで、枯れることがあります。鉢植えならば、梅雨の間、軒下で育てると安心。花が咲き終わった後の花がら摘みをまめにおこないましょう。
《冬越し》
寒さに弱いので、初霜がおりる前に、室内に取り込む必要があります。暖地や、日当たりのいい軒下やベランダならば、室外でも冬越しできることが多い。中でも、ローズゼラニウム(P.graveolens)は、寒さに比較的強い。
○ 剪定
10月までに軽く刈り込んでおきましょう。余り遅く刈り込むと、翌春花が咲きにくくなりがち。室内に取り込んだ場合冬期でも葉が茂り、3月頃から花も咲き始め、インドアプランツとしても楽しめます。
○ 繁殖
繁殖は挿し木で。10〜15cm程度の若い枝を挿し穂にする。下葉は良く切れるはさみやナイフで切って取り除き(手で引きはがすと茎を傷め、病気の原因になりやすい)、小玉の赤玉土を湿らせた挿し床に、斜めに挿し、しっかり手で押さえておく。直射日光の当たらない涼しい場所に鉢を置いておくと2、3週間で発根します。水を与えすぎないのがコツ。
その後、鉢に植え替えをしましょう。
*挿し穂にする枝は、水揚げする必要はありません。
★ センテッドゼラニウムの病害虫
センテッドゼラニウムは病気にかかりにくく、害虫の被害も受けにくい、育てやすいハーブです。
◎収穫・保存
○収穫
生葉を使う場合は、その都度必要なだけ枝ごと切り取ります。
梅雨時に蒸れて株が弱りがちなので、梅雨前に剪定を兼ねて収穫しましょう。
枝ぶりを整えるように、深めに剪定します。
○保存
乾燥させる場合は、乾燥しにくいので、葉は枝からはずしてざるなどに広げて乾かします。
◎ 利用法
【食べる】
○ 生葉は、ティー、ジャム、ゼリーなどの香り付けに使えます。ただし、ハーブティーには、単独ではなく、他のハーブに香りを添える程度の量をブレンドするといい。
○ ケーキを焼くときにケーキ型の底に敷くと、香りが移ってすばらしい香りのケーキになります。いずれにしても葉そのものはおいしくないので、香りを移した後は取り除くといいでしょう。また、花はサラダやデザートに生のまま添えるとかわいい。
* 食品の香り付けにほとんどの種類が利用できますが、レモンゼラニウムの仲間、Pelargonium crispumsは、食用に向かないという説もあります。
【作る】
○乾燥させた葉は色が悪くなってしまいますが、香りは残るので、ポプリやサシェに。たくさん収穫できたら、クッションの詰め物にするといい香り。クッションには、化繊綿とともに詰めます。
【くつろぐ・きれいになる】
* センテッドゼラニウムのハーブバス、フットバス*
・ 生のセンテッドゼラニウムの葉や花をお風呂に浮かべ、香りを楽しむ。生がない場合は、乾燥した葉を袋に詰めて浮かべましょう。
・フットバスに使う場合は、足下で香りを感じにくいのと、皮膚に触れる部分がすくないので、パワーを高めるために、軽く鍋で煮出して、適温に冷ましたものを使うとベターです。
・ 牛乳や、ビネガー、はちみつ、ワインを加えれば、美肌効果も高まり、リッチな感触。
《ハーブバスの基本》
○お湯を張るタイプのお風呂
ハーブを先に浴槽に入れ、最初しばらく熱湯をためてハーブの成分を抽出させてから、残りの適温の湯を入れるといい。(子供などが熱湯に触れないように注意!)
○ 沸かすタイプのお風呂
早めに入れておき、ハーブの成分を引き出させる。
*お忘れなく!*
ハーブの揮発する精油分が大切なので、準備ができたら速やかにお風呂に入らないと、アロマセラピー効果が薄れてしまう。
注意事項
ハーブに限らず植物に対して、体質や体調によってアレルギーが起こることがあります。肌が敏感な方は、なるべくパッチテストをしてから、お風呂に入れるようにしましょう(煮出し液を腕の内側などにつけて一日おき、刺激がおきないかチェック)。また、異常を感じたら、すぐに使用をやめましょう。
★センテッドゼラニウムを使ったスイーツ★
秋になると安くておいしいリンゴが出回ります。水を一滴も加えずにさとうきびの砂糖で柔らかく煮て、ローズゼラニウムの葉で香りをつけたら、ゴージャスなバラの香りのジャムが簡単につくれます。
■材料(大きめのジャムの空き瓶一個分)
・りんご ・・・1個約300g程度のものを3個
・きび砂糖 ・・・450g
・レモン汁 ・・・1個分
・ローズゼラニウムの葉・・・約10枚
* リンゴは、紅玉、ふじ、など酸味があって肉質が固めのもののほうがおいしい。
■作り方
1.リンゴは皮をむき、縦に8つのくし形切りにしてから、さらに5mmぐらいの厚さのイチョウ切りにする。
2.1のリンゴに砂糖とレモン汁をふりかけて混ぜ合わせ、30分程おいてなじませる(水分がでてくる)。
3.テフロンやガラスの鍋に2のリンゴを汁ごと入れ、軽くふたをして中火で時々かき混ぜながら、20分煮る。
4.3の後、鍋のふたを外して、中火で20分、弱火で10分程度煮て、水分が少なくなってきて、つやがでたら、ローズゼラニウムの葉を入れて混ぜ合わせ、軽くひと煮する。
5.熱いうちに消毒したガラス瓶に入れ、ふたをして、すっかり冷ます。
6.保存は冷蔵庫で。開封前は一ヶ月程度。それ以上は冷凍保存を。
■ワンポイント
・煮ている間にでてきたあくは、ていねいに取り除きましょう。
・水気がなくなってきたら焦げ付かないように火加減を調節し、目を離さないように。
・ゼラニウムの葉の味は良くないので、食べるときに取り除きます。
バターケーキの生地にローズゼラニウムの葉を刻んで混ぜ込み、ケーキの上にものせて焼いた、バラの香りのケーキ。焼き上がりのすばらしい香りにうっとりです。
・薄力粉 ・・・150g
・無塩バター ・・・150g
・砂糖 ・・・100g
・卵 ・・・3個
・ベーキングパウダー ・・・小さじ1
・ローズゼラニウムの生葉 ・・・9枚
・ラム酒 ・・・大さじ1
・牛乳 ・・・大さじ4
・飾り用のエディブルフラワーまたは、食べられるハーブの花
■作り方
1.ローズゼラニウムの生葉は、洗って水気を拭き取る。大きさと形のいい葉5枚を、ケーキ型の上に乗せる分としてとっておく。残りの4枚は粗いみじん切りにするが、色が変わりやすいので、混ぜ込む直前に刻む。
2.ケーキ型(直径約16cm)の底と側面に敷き紙を敷く。薄力粉は2回ふるっておく。
3.オーブンを230℃にセットし、予熱しておく。
4.ボウルに、室温に戻しておいたバターを入れ、泡立て器またはハンドミキサーで、良く混ぜる。そこに、砂糖を数回に分けて入れながら、白っぽくなるまで、十分にすり混ぜる。
5.卵はあらかじめ、ときほぐしておく。4のボウルに、10回くらいに分けて少しずつ混ぜ入れ、その都度、良くすり混ぜる。
6.ここで手早くローズゼラニウムの葉(4枚)を、みじん切りにする。
7.5のボウルに、ふるっておいた薄力粉をふるい入れる。半分入れて、木べらでさっくりと混ぜ合わせ、6の葉を入れてから、残りの薄力粉を入れ、ボウルを回すようにしながら底から切るように、さっくりと混ぜ合わせる。
混ざったら、ラム酒大さじ1を加え、種のかたさを見ながら、牛乳を大さじ2〜3混ぜ入れる。牛乳を入れると、しっとりと仕上がるが、入れすぎるとふくらみが悪くなり、べたっとしてしまうことがある。
8.7のケーキ種を、2で用意しておいた型にゴムべらを使って流し入れ、全部入ったら、空気を抜くために、型を軽く2、3度テーブルに打ちつける。それから、種の上に1のローズゼラニウムの葉5枚をバランス良く並べる。
9.オーブンに入れ、230℃で15分、その後、180℃に落として30分間焼く。180℃に落とした後、10分経ったら、アルミフォイルでケーキをおおい、焦げないようにする。
10.焼き上がってしばらくしたら、敷き紙ごと型からはずして冷ます。
11.お皿に乗せるときに、周りにエディブルフラワー(食べられる花)やハーブの葉を飾る。たとえ食べなくても、皿に添えるハーブや花は、必ず食べられるもの、農薬のかかっていないものを。
■ワンポイント
・バターは、作業を始める2時間ぐらい前に冷蔵庫から出し、室温に置いて柔らかくしておくと、あとで混ぜやすい。
ただし、分量を先に量って、使う分だけ室温に戻すようにしましょう。一度、柔らかくしてしまったバターを冷蔵庫に戻すと、風味が変わってしまいます。
・砂糖は、健康のことを考えると、さとうきび糖、てんさい糖、メープルシュガーなど、精製度の低い、自然に近い砂糖がおすすめ。こくのあるやさしい味わいになります。
一方、グラニュー糖や白糖を使った方が、あっさりとした味になり、ケーキもふくらみやすいので軽く焼き上がります。
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